新改訳新約聖書 1965
ガラテヤ人への手紙 2
1 それから十四年たって、私は、バルナバといっしょに、テトスも連れて、再びエルサ レムに上りました。
2 それは啓示によって上ったのです。そして、異邦人の間で私の宣べている福音を、 人々の前に示し、おもだった人たちには個人的にそうしました。それは、私が力を尽くし ていま走っていること、またすでに走ったことが、むだにならないためでした。
3 しかし、私といっしょにいたテトスでさえ、ギリシヤ人であったのに、割礼を強いら れませんでした。
4 実は、忍び込んだにせ兄弟たちがいたので、強いられる恐れがあったのです。彼ら は私たちを奴隷に引き落とそうとして、キリスト・イエスにあって私たちの持つ自由をう かがうために忍び込んでいたのです。
5 私たちは彼らに一時も譲歩しませんでした。それは福音の真理があなたがた の間で常に保たれるためです。
6 そして、おもだった者と見られていた人たちからは、――彼らがどれほどの人たちで あるにしても、私には問題ではありません。神は人を分け隔てなさいません。――そのお もだった人たちは、私に対して、何もつけ加えることをしませんでした。
7 それどころか、ペテロが割礼を受けた者への福音をゆだねられているように、私が割 礼を受けない者への福音をゆだねられていることを理解してくれました。
8 ペテロにみわざをなして、割礼を受けた者への使徒となさった方が、私にもみわざを なして、異邦人への使徒としてくださったのです。
9 そして、私に与えられたこの恵みを認め、柱として重んじられているヤコブとケパと ヨハネが、私とバルナバに、交わりのしるしとして右手を差し伸べました。それは、私た ちが異邦人のところへ行き、彼らが割礼を受けた人々のところへ行くためです。
10 ただ私たちが貧しい人たちをいつも顧みるようにとのことでしたが、そのことな ら私も大いに努めて来たところです。
11 ところが、ケパがアンテオケに来たとき、彼に非難すべきことがあったので、 私は面と向かって抗議しました。
12 なぜなら、彼は、ある人々がヤコブのところから来る前は異邦人といっしょに食事を していたのに、その人々が来ると、割礼派の人々を恐れて、だんだんと異邦人か ら身を引き、離れて行ったからです。
13 そして、ほかのユダヤ人たちも、彼といっしょに本心を偽った行動をとり、バルナバ までもその偽りの行動に引き込まれてしまいました。
14 しかし、彼らが福音の真理についてまっすぐに歩んでいないのを見て、私はみなの面 前でケパにこう言いました。「あなたは、自分がユダヤ人でありながらユダヤ人のように は生活せず、異邦人のように生活していたのに、どうして異邦人に対して、ユダヤ人の生 活を強いるのですか。
15 私たちは、生まれながらのユダヤ人であって、異邦人のような罪人ではありません。
16 しかし、人は律法の行ないによっては義と認められず、ただキリスト・イエスを信じ る信仰によって義と認められる、ということを知ったからこそ、私たちもキリスト・イエ スを信じたのです。これは、律法の行ないによってではなく、キリストを信じる信仰によ って義と認められるためです。なぜなら、律法の行ないによって義と認められる者は、ひ とりもいないからです。
17 しかし、もし私たちが、キリストにあって義と認められようとすることによって、罪 人となってしまうのなら、キリストは罪の助成者なのでしょうか。そんなことは絶対にあ りえないことです。
18 けれども、もし私が前に打ちこわしたものをもう一度建てるなら、私は自分自身を違 反者にしてしまうのです。
19 しかし私は、神に生きるために、律法によって律法に死にました。
20 私はキリストとともに十字架につけられました。もはや私が生きているのではな く、キリストが私のうちに生きておられるのです。いま私が、この世に生きているのは、 私を愛し私のためにご自身をお捨てになった神の御子を信じる信仰によっているのです。
21 私は神の恵みを無にはしません。もし義が律法によって得られるとしたら、それこそ キリストの死は無意味です。」